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多様な大学で友達作りをしてて思ったこと

多様な街で友達作りをしてて思ったこと


こんにちは、文面でお会いするのは暫くぶりです。ラーメン好きの優久です。

今回は1年と数ヶ月ロンドン、またUCLで様々な人と交流し人付き合いをしてきた中で気づいたことを共有しようと思います。途中から学術的記述があるのでちょっと重いかもしれません。


端的に言うと、「出身国、地域が近い人の方が仲良くなれる確率が高い」なぁと。逆にいうと「出身が違うほど仲良くなりにくい」ことを実感しています。(ちなみにここで指す「出身」とは、生まれや肌の色ではなく、その人が最も長く住んでいたりして、言うなれば「帰属意識が最も強い場所」とします。)


例え話ですが、私が関わった人100人のうち、

50%がアジア圏出身

30%が欧米

残り10%ずつそれぞれ中東とアフリカ

だったとします。それでその人たちとしばらく交流の機会があってそのうちのまあ3割くらいと意気投合して友達になりましたと。そこで、仮に「人はどの出身であろうと同じだけ仲良くなる可能性がある」とするならば(cosmopolitanism的願望)、友達30人の出身の割合は、関わった全体の人数の比率と同じになるはずです。でも現実は違っておりました。


その友人の実際の出身比率は

80%アジア、15%欧米、そして中東とアフリカ合わせて5%ずつ、みたいになるわけです。

これと似たようなことが実際に私の人付き合いで起きていて、どうも自分と同じ文化圏の人と仲良くなる確率の方が高いのです。実際絶対的な数としてUCLにはアジア圏生徒(以下簡略化のためアジア人とします)が他の文化圏より多くいるのは確かですが、それを加味しても、関わりのあるアジア人の割合以上に、友達の中のアジア人比率は高いです。

別の簡単な例を。もしアジア人と欧州人それぞれ50人と交流する機会があったとして、結果友達になる人数は圧倒的にアジア人の方が多い。こんな感じです。

ではなぜこうなるのか。まずはおらの性格とか好みによる影響が大いにあるとは思いますが、社会学的に紐解くと、一つhomophilyという概念、人の傾向を関連づけることができます。

Homophilyとは、人は共通点が多いほど相手に対して好意を抱きやすいという性質のことをさします。この傾向を元に、なぜアジア出身であるおらがアジア出身の人と仲良くなりやすいのかと言ったら、他の地域出身者よりも文化的な共通点が圧倒的に多く、それゆえに好意を抱きやすい(恋愛的感情の話ではない)からです。食べ物もお米とか食べて似てるし、アニメとか結構東アジアでは特に人気あるし、集団の調和を重んじる(collectivismと言います)風習もあらかた共通している。文化とは人を形作る重要な要素であり、それゆえにその基礎部分が共通していると仲良くなりやすい。こういうふうに紐解けるわけであります。

それは欧州の人にも多分当てはまって、欧州の人はアジアの人よりも欧州の人との方が仲良くなりやすい。さらにいうと同じ国出身の人とはさらに仲良くなりやすい。そういう傾向が予想できるのです。


おらはUCLに来る前、なるべく日本の人と距離を置こうと思っていました。今でも、その人が日本出身だからという理由だけで特別交流を持とうと固執することは稀です(ゼロじゃないんかい)。それは日本以外の背景からきた多様な人と交流し繋がりたかったからであり、だから自分の出身に縛られず、欧米から中東からアフリカから今回話にはあげませんでしたが他の地域(例えば南米)の人ともあまねく友達になりたいなと夢見ていました。実際に想像していたほど平等にではないものの、世界中の友達と繋がることはできています。しかしながら、どうしても文化の面で自分と共通点の多いアジア圏の生徒と仲良くなりやすいこの傾向に気づいて、出身にとらわれない平等な、かつ自分に嘘をつかない(好きじゃないのにと友達でいる、みたいな無理をしない)友人交流の難しさを痛感した次第なのです。


でもおらは楽観的な人間で割と諦めが悪いので、その難しさを認識した上で乗り越えて、特に非アジア圏出身の人で仲良くなりたいと思える人がいたなら、逃さず交流を通して仲を深めていきたいなと思います。自分の、文化の垣根を超えた人としての魅力を伸ばしつつ、相手の「文化に関わらず光る魅力」みたいなものに目を向けながら、この多様な人が集うロンドン、UCLという環境を存分に生かして、たくさんの素敵な人と繋がっていきたいと思うばかりです。


Yuku


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